OUTLINE 初期臨床研修 プログラム概要

こんなあなたは宇部中央病院に集まれ!

  • 将来どの分野に進んでも、その分野で活躍できるために臨床医として基礎の力を身につけたい方
  • 救急での初期対応、集中治療、病棟管理、退院調整の一連の流れを主体的に身に付けたい方
  • 2次救急の対応、HCUや一般病棟で急性期疾患の対応、緊急手術、術後管理など内科・外科問わず急性期疾患の対応に強くなりたい方
  • 目指す領域が決まっていなくても、研修期間中にキャリア支援を受けながら自分の専門領域を決めたい方
  • 見学型研修ではなく、どの診療科でも主体的になり診療に携わりながら基本的臨床能力を習得したい方
  • 研修期間中に学会発表に至るまでの文献検索、抄録の書き方、プレゼンテーションの基本、当日の演題発表の一連の流れを経験したい方
  • 自分の将来像に合った2年間のローテーションを指導医や病院と一緒に組み立てたい方
  • 多数開催される院内外の勉強会の勉強会を通じて、多くの指導医と知り合いになりたい方
  • 医学生が多数見学に来られるため、学生さんに教えながら自分の学びに変えていきたい方

目指す医師となるための
オーダーメードローテート

当院ではマッチングの手続きが済んだのち、毎年10月下旬頃から研修予定者とメールやweb面談で連絡をとりあい「どのような医師を目指しているか」、「どのような順番でローテーションを希望しているか」、「個人の学習スタイルの特徴」などを確認し各個人に沿ったパーソナルゴールを設定した後に、2年目研修医の予定、院外研修希望者の予定と調整し、翌年の1月中旬までに研修スケジュールを決定します。
研修医にとって2年間の研修スケジュールは、単なる時間割ではなく、なりたい医師像にスムーズに近づけるための方略strategyとして捉えています。そのため、上記の項目だけではなく他にも研修医が大切にしている価値観があれば、追加でやりとりを行い、研修予定者と病院が同意した研修スケジュールを立てています。

  • 志望科は
    無理に決めなくてもいい

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    当院の研修予定者が、必ずしも将来の志望科を決めていなければならないという訳ではありません。学生時代に決めていた志望科も、実際に研修医になり医療現場を経験することで興味が変化し、志望科が変わるといったことも多々あります。当院では、研修医の志望科の変更にも十分対応できるように、研修スケジュールの変更も適時行っています。ただし、研修スケジュールは研修医だけのものではなく、指導医、病院の運用にも関わることですので、院内での調整がつくようであれば前向きに検討していきます。

  • どの道に進んでいくのか悩んだときも
    研修委員会がサポート!

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    志望科が決まらない研修医には研修委員会がキャリア相談の窓口になり、内科系または外科系の相談役の推薦、県内外の研修施設の見学を斡旋し、2年間を通してキャリア支援をサポートします。自分のキャリアを見つけるためには、実際の現場に足を運ぶ期間も必要になります。院内での研修はもとより、指導医陣の人脈を活かした院外研修をサポートできることも当院の強みとなっています。

  • 院外研修は近隣医療機関から選択可能!
    色々見ることで新しい発見も!

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    必須研修のなかで当院に設置されていない診療科(産婦人科、小児科、精神科)は、院外研修を選択することとなります。当院は山口大学医学部附属病院から車で20-30分と近い距離にあるため、これまでの研修医の先生は、山口大学医学部附属病院で研修を行う機会が多かったですが、市中病院での研修を希望する方は近隣の病院で研修をすることもできます。

  • 広くて新しい急患センターで
    充実した救急科研修

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    当院は2019年に急患センターを開設し、広くて新しい初期対応スペースがあります。宇部・山陽小野田医療圏の中で2次救急とサポート救急(2次救急の受け入れが困難な場合の次の受け入れ先)を合わせて最も多くの休日夜間診療を行なっている病院です。救急科医が少ないため、救急科研修は緊急入院患者が多い総合診療科と麻酔科で研修しますが、例えば3ヶ月間の救急科研修を総合診療科2ヶ月、麻酔科1ヶ月間と設定する研修医も多いですが、3次救急を学ぶために山口大学医学部附属病院先進救急医療センターでの院外研修を選択することも可能です。

宇部中央病院
研修ローテートの一例

糖尿病内科を目指したい
研修医A先生

研修医
Aさん

現時点では、将来は糖尿病内科になりたいと考えています。ですので、2年間の研修の最初と終わりに糖尿病血液内科での研修を希望します。また、糖尿病内科医として仕事をする場合、糖尿病神経症や糖尿病網膜症を診ることができればと思いますので、眼科と脳神経内科を研修に組み込んでもらえますか。

指導医

分かりました。他の糖尿病の合併症の循環器内科や脳神経外科などの研修はどうしますか?

研修医
Aさん

自分は現場に入って積極的に動けるタイプではないので、循環器内科や脳外科は、研修に慣れた頃の1年目の後半または2年目に研修できればと思います。ただ、2年間と研修期間が限られていますので、脳卒中などの初期対応は、脳神経内科や救急外来で補えたらと思います。その代わり、画像検査は自分で判断できるようにならないと救急外来でも困りますので、2年目に放射線科を2ヶ月間研修し、そこで画像の読み方の基本を学びたいです。 それから、1年目に総合診療科を2ヶ月間、病棟管理の基礎、輸液の選択、電解質の原因精査と治療、抗菌薬の使い方などを学びたいです。できれば研修の早い時期に設定してもらえたら有難いのですが・・・。

指導医

研修最初に総合診療科の研修を希望する先生が多いので、調整をしてみましょう!

学習スタイル

救急外来での対応、病棟管理に慣れるまで時間がかかる気がする。そのため、研修の早い時期に緊急疾患の対応に追われる診療科は避けたい。まずは研修医としてできることを増やして、緊急疾患の対応もできるようになりたい。

  • 必修
  • 選択
研修医
C
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年目 糖尿病血液内科
【内科】
+放科(火・木)
総合診療科
【救急】
外科
【必修】
麻酔科
【必修】
脳神経内科
【内科】
消化器内科
【内科】
循環器内科
2年目 眼科 外来研修
(総合診
療科)
耳鼻科 放射線科 地域医療 産婦人科
(山大)
【必修】
小児科
(山大)
【必修】
精神科
(山大)
【必修】
糖尿病血液内科

研修開始時点で志望科が
定まっていない研修医B先生

研修医
Bさん

実はまだ将来の志望科が決まっていないのです。内科にしようか外科にしようかも決まっていなくて...。

指導医

当院の研修プログラムは、研修期間中にキャリア支援を行なっていきますので、働きながら考えてもらっていいですよ。実際の診療現場を経験しながらでないと具体的な将来像をイメージできないことも多いですし、現時点では何科にする?といった会話は一旦置いておきましょう。感覚的でいいんだけど、学生時代の実習で楽しいなと思った瞬間って、どんな時でした?

研修医
Bさん

内科系全般は学生実習でも楽しかったです。医者になったら最低限のことはできる能力は身につけたいなと思っているので、循環器で心不全の勉強をしたり糖尿病の治療を学んだり、総合診療科で抗菌薬のレクチャーを受けた時にまずは基本を1つずつ学んで最低限のことはできる医者になりたいなと思っています。

指導医

2年間が修了した時に、どうしても習得しておきたいことはあります?反対にこれを習得していなかったら初期研修医としてマズイだろうと感じる能力って何?

研修医
Bさん

いっぱいありますが、例えば救急外来で帰してもよいか否かのトリアージの能力、血液ガスの評価、抗菌薬の選択、一般的によく診る疾患は一通り対応できるようになりたいですね。
手技に関しては、ここで研修すると一通り経験できるようになると聞いていますので、特別希望はありません。それよりも2年間では臨床医としての思考をしっかり学びたいという方が強いです!

指導医

でしたら、循環器内科や救急科研修から始めてみて、まずは現場から学ぶといったスケジュールにしてみましょうか。内科系を一通り研修した後に、学んだ知識を活用しながら総合診療科でcommon diseaseの対応を繰り返し行なってみましょう!1年間で内科的な基礎力を養って、2年目以降は興味のある診療科で学びなおしたり、有給休暇を使うことになるけど、他流試合的に県内外の研修病院を見学に行ってもいいですよ。

学習スタイル

積極的な性格だが、手技の取得だけに走らず臨床医としての思考を学ぶ研修期間としたい。研修始めから救急外来や緊急呼び出しにも対応できる性格だと思っている。

  • 必修
  • 選択
研修医
A
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年目 循環器内科【内科】 糖尿病血液内科
【内科】
+放科(火・木)
消化器内

【内科】
消化器内

【内科】
総合診療科【救急】 麻酔科
【必修】
外科
【必修】
2年目 皮膚科 放射線科 外来研修
(総合診
療科)
地域医療 脳神経内
脳外科 小児科
(山大)
【必修】
産婦人科
(山大)
【必修】
精神科
(山大)
【必修】
耳鼻科

脳神経外科を目指したい
研修医C先生

研修医
Cさん

大学の学生実習の時から、脳外科に興味があり、当院は脳外科のスタッフが充実していること、症例数が多く研修医でも見学ではなく脳外科医のチームとして関われることが魅力で研修先として選びまし た。

指導医

当院は県内で脳外科を初めて標榜した病院として地域の皆さんに認知されていますからね。どういった研修プランにしますか?

研修医
Cさん

将来脳外科医になることはほぼ決めていますので、研修医の期間は脳外科以外の診療科をローテーションし、基本的な臨床能力を養いたいです。具体的には総合診療科から研修を始め、身体診察やカルテの記載方法、肺炎や尿路感染症などの一般的疾患の入院管理をできるようになり、その後は循環器、麻酔科などで急性期疾患の対応や手技を習得できればと思います。

指導医

脳外科の研修はどうしますか?

研修医
Cさん

1年目は基本的臨床能力を習得する期間としたいので、2年目に3ヶ月間、脳外科を研修させて下さい。その際、市中病院の脳外科と大学病院の脳外科を経験しておきたいので、2ヶ月は当院の脳外科で実践的な研修、残りの1ヶ月間は脳外科の医局の雰囲気を感じに行きたいです。

指導医

わかりました。調整を進めてみましょう!

学習スタイル

比較的コミュニケーションは誰とでも取れるタイプで急性期疾患の対応や急がなければならないことも好きな方。研修期間中に結婚も考えているので、ずっと忙しい期間ではなく、忙しい診療科と比較的時間にゆとりのある診療科を交互に研修したい。

  • 必修
  • 選択
研修医
A
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年目 総合
診療科
【救急】
内科
【救急】
脳神経内
科【内科】
+放科
(火・木)
脳神経内
科【内科】
+放科
(火・木)
循環器内科【内科】 麻酔科【救急】 精神科
(山大)
【救急】
小児科
(山大)
【救急】
産婦人科
(山大)
【必修】
2年目 AMEC 脳外科 総合
診療科
外来診療
(総合診
療科)
地域
医療
外科【必修】 耳鼻科 皮膚科

研修中に志望が変わっても
臨機応変に対応できます!

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医師となり、実際に研修を行うことで見えてきた世界観から、 志望科が変更になる研修医は大勢いらっしゃいます。宇部中央病院では、それを前提として研修を組み込んでいますので、2年目のローテートを決める際は、目指す医師像を再確認させて頂き、志望に沿った初期臨床研修となるよう臨機応変に対応しています。

POINT!志望に沿った柔軟なローテートづくりが宇部中央病院の強みです

各診療科の
初期臨床研修ポイント

  • 総合診療科

    外来診療では総合診療科が初期診療を行い、必要に応じて専門医へ繋いでいく、総合診療科が中心となった診療体制が確立されています。幅広い患者の健康問題に対処できる診断力と対処能力を活かし、救急外来患者の初期対応から、HCUを含む病棟での全身管理、そして退院調整まで患者さんに深く関わっています。

  • 糖尿病血液内科

    糖尿病とその合併症の管理が行えるように、検査・診断・治療に必要な知識や技術を習得します。糖尿病教室や糖尿病週間行事への参加、他科入院患者の周術期血糖管理にも取り組んでもらいます。また血液疾患は診断から治療 (化学療法)を自分で行えるように学んでもらいます。

  • 消化器内科

    胃潰瘍や虚血性腸炎、胆管結石、肝炎といった日常臨床でよく遭遇する疾患から、消化管、肝胆膵領域の悪性疾患まで幅広い症例を経験することができます。希望者は、腹部エコーや内視鏡検査といった技術の習得も可能です。近年は内視鏡治療の必要性が高まっており、早期癌に対する内視鏡治療や膵胆道疾患に対するERCP、EUS下治療、胆道鏡下治療など特殊な手技も行っています。

  • 循環器内科

    心不全、不整脈、急性心筋梗塞等、一般的な循環器内科で扱う症例は一通り経験することができます。人工呼吸管理、循環補助装置を使用した集中治療室での管理も行なっています。心エコー検査、ペースメーカー、カテーテル 治療等の手技に積極的に参加でき、心臓リハビリを通した包括的管理も学べます。どの科にいっても役立つような血行動態の考え方を身につけてもらえるように、明るく楽しく毎日指導しています。

  • 外科

    心臓・血管以外のさまざまな外科疾患の診療を行っています。腹部消化器外科を中心とした年間500例前後の手術を通して縫合、結紮、切開などの基本手技から周術期、重症患者の全身管理まで幅広く学ぶことができます。内視鏡下手術にも力を入れています。

  • 放射線科

    外来、入院患者のCT・MRI読影を約70件/日、それに加えて健診や院内の単 純X線写真の読影を行っています。月に数件のIVR検査・治療の依頼もあり、 様々な手技を行っています。また、研修医対象に毎週参加型の読影勉強会を 開催しています。画像はどの診療科でも不可欠な診断ツールです。救急も含め、様々な症例の画像を経験していきましょう。

  • 麻酔科

    医師6名で年間1500例余りの全身麻酔・硬膜外麻酔・脊椎麻酔等の麻酔管理を行っています。診療科長の森本康裕医師は、「超音波ガイド下末梢神経ブロック」の第一人者であり、多くのセミナー開催や著書を執筆する業界のトップランナーであり、最先端の医療設備を積極的に導入し、宇部中央病院の手術はもちろん、後進の育成にも力を入れています。

  • 整形外科

    年間手術件数は780件、常勤整形外科4名(整形外科専門医3名)、急性期外傷(骨折)、スポーツ障害、鏡視下関節手術が中心でJリーグレノファ山口へのメディカルサポートも行っています。2020年4月からは急性期骨折外傷、手の外科、関節外科のSubspeciality surgeryを中心として診療していきます。

  • 泌尿器科

    排尿障害、尿路感染症をはじめとする良性疾患、尿路悪性腫瘍を主な対象としています。また、当院では腎不全に対する血液浄化療法も主として泌尿器科で対応しています。導尿や尿道カテーテル留置といった尿路管理から簡単な内視鏡手術の助手や腎不全患者の管理などを経験することができます。

  • 脳神経外科

    急性期病床が50床 (HCU 12床)です。手術件数は年間360件で、脳腫瘍、動脈瘤はそれぞれ70件です。県内でもトップクラスの手術実績があり、様々な専門分野を豊富に経験できます。脳梗塞は年間250件です。tPA治療や血栓回収 療法など、脳卒中の急性期治療の経過を診ることができます。

  • 脳神経内科

    神経変性疾患、中枢性脱髄疾患、免疫性筋疾患・末梢神経疾患、脳血管障害などの入院加療および神経難病のレスパイト入院を行っています。頭痛、めまい、しびれ、認知症などの外来診療も指導医の元で経験できます。

  • 耳鼻咽喉科

    耳鼻咽喉科の一般的な外来診療、特に耳内・鼻内の観察、咽頭ファイバー検査など耳鼻咽喉科でないと行わない検査の実施、習得を目指します。また救急で遭遇する可能性の高いめまい疾患の診察、特に中枢性疾患との鑑別、内耳性めまいの鑑別を学びます。

協力型
臨床研修病院

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山口大学医学部附属病院

  • 山口県立総合医療センター
  • 山口宇部医療センター
  • 山口県立こころの医療センター
  • 宇部協立病院
  • 山口済生会下関総合病院
  • 徳山中央病院
  • 山口赤十字病院
  • 山陽小野田市民病院

臨床研修
協力施設

  • 薩摩川内市下甑手打診療所
  • 医療法人太白会シーサイド病院
  • 美祢市立病院
  • 長門総合病院
  • 都志見病院
  • 萩市国民健康保険川上診療所
  • 萩市国民健康保険福川診療所
  • 萩市国民健康保険むつみ診療所
  • 萩市国民健康保険見島診療所
  • 萩市国民健康保険大島診療所
  • 萩市民病院
  • 医療法人社団 中嶋クリニック
  • 医療法人社団慈生会 萩慈生病院
  • 河野病院
  • わたぬきクリニック
  • 山本内科胃腸科
  • いわたにこどもクリニック
  • さがら眼科クリニック
  • わかまつ皮ふ科クリニック
  • 萩市国民健康保険須佐診療センター
  • 岩国市医療センター医師会病院
  • 生協小野田診療所
  • 波乗りクリニック
  • 岩国市立美和病院
  • 岩国市立錦中央病院
  • 周防大島町立大島病院
  • 周防大島町立東和病院
  • 下関市立豊田中央病院
  • 美祢市立美東病院

指導医数

23名(2023年4月現在)

初期臨床
研修医数

1年次:4名
2年次:3名
(2023年4月現在)

初期臨床
研修医出身校

全国各地から研修医が集まってきています。

  • 山口大学
  • 岡山大学
  • 久留米大学
  • 福岡大学
  • 長崎大学
  • 大分大学
  • 九州大学
  • 熊本大学
  • 筑波大学
  • 岩手医科大学

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